VRマイクの問い合わせも増えてきましたので、本日は当店でも取り扱いを始めた SENNHEISER AMBEO VR MICのセットアップを紹介します。
AMBEO VR MICはAmbisonics(アンビソニックス)方式に対応した3D Audioマイクです。
Ambisonicsは4つのマイクカプセルで集音した音声を、上下左右、目的の方向にあわせて音響合成することで360°定位を実現します。
因みに、3Dio社のFREE SPACE OMNIは3D Binaural(バイノーラル)で8個のマイクで4方向の音声を集音し合成することで、水平360°の音像を得ることができます。
VRの場合ヘッドトラッキングする為に、最終的にどちらも2chのバイノーラル音声になりますが、集音方式や合成方法によって、仕上がる音の質感は結構異なります。

AnbisonicsにはA-fomat、B-fomatという形式があり、B-fomatにはfumaとambi-xという2つの出力形式があります。
またチャンネルを増やすことで3rd order、5th order等、高解像度な極性パターン分解能を得ることもできます。
一般的に採用されているのは4chの1st order形式で、AMBEO VRマイクはA-foematで集音した後、ソフトウェアでコンバートすることでB-formatに対応します。

Sennheiser社のAMBEOマイク専用 A-B format converterはリアルタイムにA-B変換を行なえる便利なソフトウェア。
さて、設定ですが基本的なPluginのセットアップは製品のマニュアルを参考に行います。
ここでは、マニュアルの内容を踏まえて、各DAWでの設定+αを記載しておきますので、きっと役に立つと思います。
DAWに4trのチャンネルの立ち上げ、BUS送りにして纏める以外に、4入力を1trに直接録音することもできました。
REAPERでの設定
Track設定を4chにしインプットソースを、 Record input(force format)< Record input(force mono)
Input: 4channelに設定

Input MoniteringをONにし、バイノーラル化した音声やヘッドトラッキングの設定を録音前に確認することもできます。
NUENDOでの設定

手持ちの環境ではREAPER、LOGIC、NUENDOでB-format→Binaural化を確認、4CH WAV オーディオの書き出しを確認できました。
LogicやNUENDOではサラウンド設定の「Quadraphonic」を充て、入出力を作ることで4ch trackを使用することができます。
Logicでの設定

また、Ambisonics B-formatをバイノーラル化して検聴する時のPluginとして、ATK ReaperやNOISE MAKER Ambi Headなどがありますが、
次回は、Binaural化だけでなく360°映像との同期やmetaファイルの書き込みも一括して利用できる、便利なアプリケーションパッケージ、AUDIO 360° Spatial workstationをご紹介します。
以上がDAWで取り込む前のセットアップの基本になります。
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