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勉強会「beyerdynamicのマイクを知ろう」

3月16日に久しぶりの勉強会を開催することができました。

『beyerdynamicのマイクを知ろう』というテーマで、国内代理店であるオーディオブレインズ様をお招きし、伝統的なBeyerマイクから最新のアレイマイクまで、沢山の種類のマイクを紹介していただきました。

一般的にはヘッドホンのイメージの方があるかもしれませんが、エンジニアや音楽業界に携わる人間にとってBeyerのマイクロフォンといえば、誰もが知る老舗プロフェッショナルオーディオのブランドということもあり、今回は現役のPAや舞台音響に関わる方々に多数ご参加頂きました。

beyerdynamic社は1924年の創業のドイツのメーカーで、プロオーディオ分野でハイエンドな製品を作り続けながら創業から90周年を経た現在でも地方のHeilboronn南部で手作業を交え丁寧に製品作り続けている歴史のある会社です。

そんなトップブランドのマイクが今回はずらり。ボーカルマイク、楽器用マイク、小型のラベリアやコンタクトマイクまで勢揃いの、手にとってチェックできる環境とあって、大変賑わいのある勉強会になりました。

内容は3部構成で、

1部にbeyermicの紹介とTGシリーズのデモ

2部がアレイマイクのデモ

3部がリボンマイクや楽器マイクを使ってギター録音

という様な流れで進行しました。

先ず1部

簡単に各マイクとシリーズを紹介していただいた後、ワンツー等人の声で比較してみます。どのマイクも安定して音が良く、オフマイクになった時や、軸外の被りこみの音の印象がとても自然です。ハウジングやショックマウントの作りがしっかりおり、楽器を傷つけないように、且つそれぞれの楽器の理想的なポジションに取り付けられる様にしてある等、独自の工夫が沢山してあります。

TG70ボーカルマイクは定番のSM58に比べ20db近いハウリングマージンを得つことができ、TG D58等のドラムマイクはサスペンションが素晴らしくしっかりとしていて、TG D71cバウンダリーマイクは耐音圧が148dbととても高く、小型でナチュラルな音質、KICKだけでなくピアノにもパフォーマンスを発揮する等々beyerマイクの優れている点を紹介していただきました。

参加者からもTG L58c無指向性マイクは被り音がとても自然でミュージカルにも良さそうだとか、いろいろなアイデアや意見が次々と飛び交い、1部から活気のある積極的な会となりました。

2部はアレイマイクの紹介です。

アレイマイクとは何ぞや?ということですが、1つの個体に文字通りマイクユニットがずらりと並べられたマイクで、ワンポイント指向性のマイクより広範囲に集音が可能です。

実際に聴いた方(集音した方?)が早いということで、スピーカーからの再生音源を人に見立て、声質や音量の差が出ない様にし、ハンドマイク、グースネックマイク、アレイマイクを距離を変えながら比べていきます。

アレイマイクの利点は音源が遠くなったり、動いたりしてもしっかり音を拾ってくれるところです。本来はスピーチ向けに製作されたマイクですが、縦型モデルをスタンドに立てることで、これまで舞台でバウンダリーマイクやショットガンマイクを利用していたシーンにも、使い方次第で広指向性で床鳴りを回避した集音が可能になります。少しオフぐらいの方がフォーカスの合った、しっかりとした音で拾ってくれます。

位相の影響も感じられず、思ったより自然な音で集音できていたので、アイデア次第で様々なシーンで活躍できるかもしれません。

これにも皆さん興味津々。新しい技術に触れるのは何より楽しそうです。

3部は、

beyerの伝統的なリボンマイクやMシリーズのマイクを使用して楽器集音を行いました。

特にリボンマイクの音は素晴らしく、海外のレコーディングエンジニアにファンが多いのも頷けます。ダイナミックマイクのM88やM99、双指向性のM130と単一指向性のM160を、組み合わせてリボンマイクでMS録音という贅沢なテストも行いました。

伝統的なリボンマイクと言っても、とてもナチュラルで現代的な印象です。リボンマイクならではの温かみをしっかりと感じることができ、とても小型なのでいろいろな所に立ててみたくなります。

とにかく盛りだくさんのセミナーでしたが、中身の充実した会となり、皆さん満足して頂けた様子でした。

さて、まとめですが

世間ではそれぞれの用途によく知られたスタンダードなモデルが存在しますが、beyerdynamicのマイクはどのモデルにおいてもそれらに全く引けを取らず、総じて自然でクセのない扱いやすい音で、優れている点を沢山見つけることができました。どのマイクもさすが、老舗として今日まで製品を作り続けてきたトップブランドあると、その素晴らしさを再認識することができました。本番中、自分が夢中になりすぎて写真を撮ることを忘れてしまうくらいに(笑)

また、TGシリーズはコストパフォーマンスにも優れているので、アーティストが個人で購入されるにも音質・価格のバランスが良いマイクとして、これからたくさんの方にお勧めできそうです。

お店ではBeyerマイクの各種デモ・試奏もお伺いできますので、ご興味の湧いた方はぜひ一度お試しください。

オーディオブレインズ 製品ページ

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